ツーリングを楽しもう
風を切りながら大地を駆け抜ける。エンジンの鼓動を全身で感じながら、まだ見ぬ景色へとアクセルを開ける。これこそが、ツーリングの醍醐味です。
ツーリングと聞くと、ベテランライダーだけのものだと思う人もいるかもしれません。でも、そんなことはありません。初心者だって、気軽に楽しめるのがツーリングのいいところ。この記事では、ツーリングのスタイルから準備をご紹介します。
ツーリングの種類
ツーリングと一口に言っても、楽しみ方は千差万別。目的やスタイルに合わせて、さまざまなツーリングの形があります。今回は、代表的なツーリングスタイルをいくつかご紹介します。
ソロツーリング

ソロツーリングとは、一人で行うツーリングのことです。
一般的なツーリングが仲間やグループで行うのに対し、ソロツーリングは自分一人で計画を立て、自分のペースで自由に旅を楽しむのが特徴です。
ソロツーリングは、誰にも気兼ねすることなく、自分だけの時間を満喫できるのが最大の魅力です。目的地やルート、休憩、食事など、すべてを自分のペースで自由に決められます。急な思いつきで予定を変更するのも自由自在。誰かに合わせる必要がないため、好きな場所で好きなだけ景色を眺めたり、自分の食べたいものを食べたりと、心ゆくまでツーリングを楽しめます。
しかし、自由な反面、いくつか注意すべき点もあります。
ソロツーリングの魅力と注意点
●トラブルへの備え
パンクや故障といったトラブルが起きた場合、一人で対処しなければなりません。万が一に備えて、ロードサービスに加入しておくことを強くおすすめします。また、出発前には必ずバイクの点検とメンテナンスをしっかりと行い、トラブルが起きないように備えておくことが大切です。
●休憩のタイミング
自分のペースで走れるからこそ、つい無理をして休憩を後回しにしてしまいがちです。疲れたと感じる前に、こまめに休憩を取るように心がけましょう。無理のない計画を立てて、安全第一で楽しんでください。
●孤独感
美しい景色を見たり、美味しい食事をしたりした時に、その感動を誰かと分かち合えない寂しさを感じる人もいるかもしれません。そのような時は、SNSなどを活用して、ツーリングの思い出を共有してみるのも良いでしょう。
ソロツーリングは、バイクに乗る目的やスタイルに合わせて、様々な楽しみ方ができるのが魅力です。最初は近場から始めて、少しずつ距離を伸ばしていくのがおすすめです。最高の旅にするために、ぜひ事前の準備を万全にして、自由なバイク旅を楽しんでください。
タンデムツーリング

タンデムツーリングとは、1台のバイクに2人乗りをして行うツーリングのことです。運転する人をライダー、後ろに乗る人をパッセンジャーと呼びます。
このツーリングの大きな魅力は、ライダーとパッセンジャーがコミュニケーションをとりながら、美しい景色や走行中の風を一緒に感じられる点です。特に、パッセンジャーは二輪車免許を持っていなくてもツーリングを楽しめるため、より多くの人と感動を分かち合えます。
安全なタンデムツーリングのために
タンデムツーリングを安全に行うためには、いくつか注意すべきポイントがあります。ライダーとパッセンジャーが事前にしっかり話し合い、ルールを決めておくことが大切です。
●パッセンジャーへの注意点
パッセンジャーは、以下の点に注意することで、転倒のリスクを減らし、安全にツーリングを楽しめます。
・勝手に乗り降りしない
ライダーが「どうぞ」と合図するまで、乗り降りを始めないようにしましょう。ライダーがバイクを支えていない状態で乗り降りすると、バランスを崩して転倒する危険があります。
・ライダーと動きを合わせる
カーブを曲がる際などは、ライダーの動きに合わせて重心を移動させることが大切です。
●バイクと免許の条件
全てのバイクでタンデムツーリングができるわけではありません。バイクやライダーの免許には、以下の条件が定められています。
・バイクの条件
一般道では50cc超、高速道路では125cc超のバイクであること。タンデムシート、タンデムステップ、グラブバーなどが備わっている必要があります。
・ライダーの免許条件
二輪車免許取得から1年以上経過していること。満16歳以上であること。
安全で楽しいタンデムツーリングにするためにも、出発前にこれらの条件をしっかりと確認しておきましょう。
マスツーリング

マスツーリングは、複数人で行うツーリングのことです。一人で自由に走るソロツーリングとは異なり、仲間と同じ景色や感動を共有できるのが大きな魅力です。初心者ライダーにとっては、経験豊富なライダーからアドバイスをもらったり、トラブル時に助けてもらえたりする安心感もあります。
マスツーリングを安全に楽しむためには、以下のようなポイントが重要です。
協調性とルール遵守
マスツーリングは複数台での集団行動なので、自分勝手な行動は避け、協調性を持つことが大切です。事前に決めたルールやツーリングクラブの規約などをしっかりと守ることで、隊列が乱れたり、はぐれたり、最悪の場合は事故につながったりするのを防ぐことができます。トラブルが発生した場合でも、あらかじめルールを決めておけばスムーズな対応が可能です。
コミュニケーションとハンドサイン
マスツーリングでは、走行中に仲間と直接話すことは難しいものです。そこで、ハンドサインを決めておくと、体調不良やバイクの不調などをすぐに伝えることができます。休憩時なども含めて、仲間とコミュニケーションをとりながら楽しむことがマスツーリングの醍醐味です。
走行時のポイント
●千鳥走行
複数台で走行する際の基本的な走り方として「千鳥走行」が推奨されます。これは、前のバイクと左右にずれて走ることで、車間距離を確保し、視野を広くする走行方法です。ただし、ワインディングなど走行ラインを一定にしにくい場所では、全員が縦一列になって走ることもあります。
●初心者のフォロー
ツーリングに参加しているのはベテランだけではありません。初心者ライダーがいる場合は、経験者がペースを合わせたり、後方から見守ったりするなど、全員が快適に走れるように配慮することが大切です。
●仲間への配慮
前を走るライダーは後ろのライダーを気遣い、安全に対する意識を常に持つ必要があります。また、先導するライダーは、全員が無理なく走れるペースを保つことが求められます。
マスツーリングは、バイクショップやSNSでの企画イベント、知り合い同士、ツーリングクラブに所属するなど、さまざまな形で開催されています。ソロツーリングとは違い、仲間を思いやる気持ちが大切です。仲間との交流や特別な体験を通して、新たな知識や技術を学ぶ機会にもなります。
ツーリングに準備していた方がいい物
ツーリングを心ゆくまで楽しむには、事前の準備がとても大切です。荷物はできるだけ軽くしたいものですが、快適で安全なツーリングにするためにも、状況に合わせて必要なアイテムを厳選して持っていくようにしましょう。
・運転免許証
免許証は準備していた方がいいではなく、ライダーの必須アイテムです。うっかり忘れてしまうと、罰則の対象になってしまうので、必ず携帯しましょう。
・ETCカード
高速道路を利用する際は、料金所をスムーズに通過できます。長距離ツーリングには特に便利です。
・エマージェンシーカード
「氏名」「緊急連絡先」「血液型」「持病」などを記載したカードです。万が一の事故やトラブルで意識を失ってしまった場合に、医療関係者へ素早く情報を伝えられます。必ず持っていなければならないものではありませんが、携帯しておくと安心です。ツーリングクラブによっては必ず携帯をお願いしているクラブもあります。
・モバイルバッテリー
今やスマートフォンのバッテリー切れは致命的です。道案内や情報収集、写真撮影、支払いなど、あらゆる場面でスマホは活躍します。モバイルバッテリーがあれば、安心してツーリングを楽しめます。
・ワイヤーロック
大切な愛車を盗難から守るために欠かせません。少しバイクから離れるだけでも、必ずロックをして対策しましょう。
・日焼け止め
夏場はもちろん、一年を通して日差しはライダーの肌に降り注ぎます。日焼け対策をしっかりして、快適なツーリングを。
・工具・パンク修理キット
簡単な故障なら自分で直せることもあります。パンクなどのトラブルに対応できる工具や修理キットがあれば、いざというときも落ち着いて対処できます。
・レインウェア
天気予報が晴れでも、急な雨に降られることは珍しくありません。レインウェアを持っていれば、雨天時でも快適に走行できます。
・地図・ガイドブック
スマホの地図も便利ですが、バイク専用の地図やガイドブックには、おすすめのルートやバイクの駐車場情報などが掲載されていることもあります。紙のガイドブックを片手に、旅の計画を立てるのもまた格別です。
・カメラ
ツーリング中の美しい景色や、ご当地グルメ、愛車との記念写真など、思い出を形に残すツールです。スマートフォンのカメラでも十分ですが、本格的なカメラがあれば、より感動的な瞬間を収められます。
ツーリングのスタイルに合わせて、持ち物を賢く選んでみましょう。これらのアイテムが、あなたのツーリングをより安全で、思い出深いものにしてくれるはずです。





